映画『オテサーネク 妄想の子供』夫婦が育てた異形の物に魅入られる隣人の子ども!おかしい人しかいない異色ホラー!?

オテサーネク 妄想の子供

映倫区分|PG-12
評価|☆☆★★★

チェコとイギリス合作の異色ホラーファンタジー映画をご紹介します!

チェコの民話「オテサーネク(食人木)」を基に製作されたヤン・シュヴァンクマイエル監督の作品で、不妊に悩む夫婦が静養しようとやってきた別荘の庭で夫が見つけた切り株を赤ん坊として妻にプレゼントしたことから恐ろしい事態に発展していく、というお話です。

そんな映画『オテサーネク 妄想の子供』について語りたい!

ということで、最後まで読んでいってくださいね!

オテサーネク 妄想の子供
原題|
Otesánek
監督|
ヤン・シュヴァンクマイエル
制作|
ヤロミール・カリスタ
キース・グリフィス
ヤン・シュヴァンクマイエル
製作国|
チェコ
イギリス
配給会社|
チェキスー・ケー=レンコーポレーション
日本公開日|
2001年11月3日
上映時間|
2時間12分

ホラー映画 動物虐待(猫)

あらすじ

不妊に悩んでいるホラーク夫妻はアパートの隣人のシュタードレルの勧められ別荘を購入した。

早速別荘にやってくると夫カレルは庭の手入れをし始めた。
そこで見つけた切り株が赤ん坊のような形だったので、手足が付いているように形を整えノイローゼ気味でふさぎ込む妻ボジェナにプレゼントをする。

すると妻ボジェナはすぐさま息子だと思い込み、切り株を溺愛し始める。

夫カレルは行き過ぎた溺愛ぶりに何度も処分しようと悩むも、妻の懇願に何もできないまま時が過ぎていき8か月は経つ頃、切り株は自らの意思で動き始めるとともにとんでもない食欲である物すべて食べつくしていくようになる。

その食欲は度が過ぎていき、ついには飼い猫にまで手が伸びていき─。

登場人物

ボジェナ・ホラーク

演|ヴェロニカ・ジルコヴァ

不妊症で悩んでいる主婦。
ノイローゼ気味でふさぎ込んでいる。

カレル・ホラーク

演|ヤン・ハルトゥル

ボジェナの夫。
無精子症で、神経質な性格。

シュタードレル夫人

演|ヤロスラヴァ・クレチュメロヴァ

ホラーク夫妻のアパートの隣人。
世話焼きの婦人。

シュタードレル氏

演|パヴェル・ノヴィー

ホラーク夫妻のアパートの隣人。
頑固な職人気質。

アルジュビェトカ

演|クリスティーナ・アダムコヴァ

シュタードレル夫妻の娘。
妹か弟を欲しがっている。

アパートの管理人

演|ダグマル・ストリブルナ

アパートの管理人のおばあさん。
アパートの庭部分を耕してキャベツを栽培している。

ジュラーベク

演|ズデニェク・コザーク

アパートの住人で幼児性愛者の老人。
何かとアルジュビェトカのスカートを覗こうとしている変態。

ムラーデク

演|グスタフ・ヴォンドラチェク

郵便配達員のおじいさん。
階段を上るのも大変そうだが、街の人たちに手紙を届けている。

ブラーンコヴァー

演|イトカ・スムトゥナー

福祉事務所の職人の女性。
ホラーク夫妻の赤ちゃんの様子を見に来る。

見どころ

子どもが欲しい夫婦の狂気

 

この投稿をInstagramで見る

 

happy robot(@robot.happy)がシェアした投稿

カレルとボジェナ夫妻は、産院に通いながら不妊治療をしていますがなかなか子宝に恵まれないためか心身ともに疲れ切っていました。

別荘を購入することを勧められ、静養するために購入を決意した2人は早速別荘で過ごすことになります。

別荘の庭を手入れしていて見つけた切り株がなんとなく人型に見えた夫カレルは妻ボジェナを元気づけようと赤ん坊のような形にしてプレゼントします。

すると妻ボジェナはその切り株人形を本当の赤ん坊のようにあやし始めたのです。

夫カレルは少々戸惑いながらも、妻の愛おしそうに人形をあやす姿を見つめるのです。

憔悴しきった奥さんのために優しい旦那さんだなぁ…

近所に住む少女

 

この投稿をInstagramで見る

 

rika(@rikarikarunrun)がシェアした投稿

カレルとボジェナ夫妻の隣に住むシュタードレル家の娘アルジュビェトカは一人っ子です。

兄弟を欲しがっても両親は兄弟を作ってくれないので、妊活をしているお隣夫婦が気になって仕方がありません。

ある日お隣夫婦の秘密に気付いてしまったアルジュビェトカはある行動に出始めるのです。

赤ちゃんのお世話したいおませさんのおねえさんなのね!
…って、こらこら!あぶないことはしちゃいけません!

変わったご近所さんたち

夫妻のアパートメントに住む住人たちの独特さも注目です。

アルジュビェトカ含むシュタードレル家は、他人の家の妊活事情を気にしすぎておせっかいを通り越している気がするし、
管理人さんは真面目な方なのかなと思いきや、警察にちょっかいかけて構ってもらおうとするし、
上階に住むおじいさん少女に対して欲情し、舐め回すように見つめてくるのが気持ち悪いんです。

倫理観がぶっ壊れているとしか思えないような登場人物たちですが、どうなってしまうのか気になってしまう独特なキャラ作りとセリフ回しのおかげか嫌悪感をそこまで感じずに最後まで見ることが出来ました。

いや、でもおじいさんは本当に気持ち悪かったかもしれないです。

切り株赤ちゃん=オテサーネク

カレルとボジェナ夫妻が本物の赤ちゃんのようにお世話をしていた切り株赤ちゃんはなんと生き物のように動き始めるのですが、アルジュビェトカは自身が知っている童話のオテサーネクではないのかと感ずき始めます。

切り株赤ちゃんの食欲は人知を超えたものに変わっていき、大量のミルクでは気が済まなくなると大量のおかゆ、大量のお肉となっていくのです。

そしてそのうちに欲した食べ物は…

沢山食べすぎです!!!!

反応まとめ

まとめ

いかがでしたか?

何とも言えない独特な雰囲気の映画でした。
グロいシーンがないわけではないのですが、グロくて怖いというより何とも言えない不快さが怖いという感想です。

何より登場人物がみんな気持ちが悪かったです。

食事シーンは敢えてそうしているのでしょうが、口元がアップで映されベチャベチャクチャクチャと不快さMAXなうえに唾液まで移すという気色悪さが受け付けない方は受け付けないだろうなと思いました。

wikiでヤン・シュヴァンクマイエル監督を調べてみたところ、作品内で食べ物をマズそうに描写する理由の一つとして、監督本人が幼少期から食べるという行為が好きではないのに両親が無理に食べさせようとしたことが逆効果になり嫌悪感を増してしまったからだと発言しているようです。

そういった影響もカメラワークに現れ、他者には描けない魅力でもあると言えます。

ヤン・シュヴァンクマイエル監督作品は初めて見たのですが、他の作品も見たくなるようなクセの強さを感じました。

 

以上、映画『オテサーネク 妄想の子供』夫婦が育てた異形の物に魅入られる隣人の子ども!おかしい人しかいない異色ホラー!?でした!
最後まで読んでいただきましてありがとうございました!

この記事が面白い!と思った方は是非いいねボタンを押して行ってくださいね!
筆者の励みになります!





コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA