映画『LAMB』頭が羊の赤ちゃんを育てる覚悟を決めたとある夫婦の物語

映画『LAMB』

評価☆☆☆★★

映画『ミッドサマー』や映画『ヘレディタリー継承』のA24が送る!

第74回カンヌ国際映画祭“ある視点部門”を受賞した話題の作品、想像力を刺激する映画『LAMB』についてご紹介します。

アイスランドの山間部の僻地にポツンと立つ一軒家でひつじ飼いを生業としている夫婦の元に頭が羊、体が半分人間の赤ん坊が生まれ落ちた。

この赤ん坊は“天からの授かりもの”なのか?

そんな映画『LAMB』について語りたい!

ということで、最後まで読んでいってくださいね!

LAMB
原題|
Lamb
監督|
ヴァルディミール・ヨハンソン
原作|
ショーン、ヴァルディミール・ヨハンソン
製作国|
アイスランド
スウェーデン
ポーランド 配給会社| クロックワークス
オディティ・ピクチャーズ 日本公開日| 2022年9月23日 上映時間| 1時間46分
公式サイト|
https://klockworx-v.com/lamb/
(クリックすると公式サイトに飛びます)

ホラー映画    血液 動物虐待

あらすじ

(C)2021 GO TO SHEEP, BLACK SPARK FILM &TV, MADANTS, FILM I VAST, CHIMNEY, RABBIT HOLE ALICJA GRAWON-JAKSIK, HELGI JOHANNSSON

アイスランドの山間部の僻地に暮らす羊飼いの夫婦イングヴァルとマリアはある日、飼育している羊の出産に立ち会っていた。

いつもの様に母羊の出産の手助けをしていると生まれ落ちたものは羊ではない“何か”だった。

子を亡くしていた夫婦の2人はその“何か”にアダと名をつけて育て始めるが─。

登場人物

マリア

演|ノオミ・ラパス

羊飼いを生業としている夫婦の妻。
“アダ”を育てる事を何も言わずとも決めた。

イングヴァル

演|ヒルミル・スナイル・グズナソン

羊飼いを生業にしている夫婦の夫。

ペートゥル

演|ビョルン・フリーヌル・ハラルドソン

イングヴァルの弟。
借金をしては暫く家に居候をするなど、何かとトラブルを持ち込むタイプの男性だが…

アダ

ある日突然、羊から生まれ落ちた“何か”。

見どころ

親としての意志

 
 
 
 
 
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イングヴァルとマリア夫婦はアイスランドで羊飼いをしながら生活をしていました。
広大な牧羊地の中で静かに暮らしていたそんな夫婦の元に、ある日羊の出産に立ち会っているとその羊から“何か”が生れ落ちます。

その赤ん坊は半分羊、半分人間の異形のものだったのです。

しかしマリアは子を亡くした過去があり、悲しみに暮れている最中だったため迷わず育てる覚悟をきめます。

我が子のようにタオルケットに包み、哺乳瓶でミルクを与え、ベッドに寝かせて愛おしそうにお世話をし始めるのです。

夫のイングヴァルは戸惑いつつもマリアに合わせて我が子として家族に迎え入れました。

取り上げた羊の赤ちゃんが羊ではない“何か”だったら、とんでもない衝撃ですよね…!

アダと名付けられた生き物

 
 
 
 
 
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インクヴァルとマリア夫妻は、羊から生まれた異形の子をアダと名付けました。
アダに寝床を与え、食事を与え、大切に大切にお世話をして育てていきます。

日本では“まれびと(稀人・客人)信仰”のように、外界から来た何かを受け入れ泊まる場所や食事を提供し神として歓待する風習があります。
夫婦は神として受け入れたのでしょうか?

舞台はアイスランドです。
元はヴァイキングやゲルマン民族に影響を受け、北欧神話やギリシャ神話、カトリックを信仰している場所でもあります。

ギリシャ神話にサテュロスという精霊がいます。
酒神バッカスにつき従う半身半獣の豊穣の化身、葡萄と蔦で作られた花かんむりを被った姿で描かれることが多い精霊です。

陽気で酒を飲んでニンフ(川や泉の水、山や森の精霊)たちと踊ったり戯れることを好む精霊なのですが、アダも音楽に乗って踊ったり花かんむりを被っていることからサテュロスなのではないでしょうか。

他にも半分羊、半分人間という姿はまるでユダヤ教でいう魔物アザゼルであったり、キリスト教でいう異教の悪魔バフォメットのようであったり、人面を持った牛、件(くだん)などをも彷彿とさせます。

アダ自身の容姿はかわいらしい見た目ではありますが、一体どうして夫婦のものにやってきたのでしょうか?

アダちゃんこんなにもかわいいのに、一体何者なのでしょうか?

反応まとめ

まとめ

いかがでしたか?

映画「プロメテウス」に出演したノオミ・ラパスが主人公マリアとして演じ、さらに製作指揮も務めています。

バルディミール・ヨハンソン監督は今作が長編監督デビュー作のようですが、あの映画スターウォーズシリーズのひとつ「ローグ・ワン スターウォーズ・ストーリー」で特殊効果を担当した方だそうです。

この作品は賛否分かれる作品だと思います。

宗教に詳しい人はもっと様々な考察が出来るのでしょうけど、私はあまりその辺りに明るくないので恥ずかしながら見た目や雰囲気でしか感じ取ることが出来ませんでした。

ギリシャ神話、北欧神話の本もう一度読み直そうかな…

それでもアダちゃんのかわいさ、インクヴァルとマリア夫妻の抱える悲しさ、それを戸惑いながらも見守る弟ペートゥルとの関係性など美しいアイスランドの風景とともに何とも言えない雰囲気を醸し出している素晴らしい作品であることには間違いないです。

めちゃくちゃ怖い!とか、とてつもなくグロい!とかそういったものは一切ないのですが、ジャパニーズホラーとは違ったジメっとしてそれでいて後味が悪い、けれどずーっと嫌な気持ちになるようなわけではない作品です。

気になったら是非ご覧になってみて下さいね!

以上、映画『LAMB』頭が羊の赤ちゃんを育てる覚悟を決めたとある夫婦の物語でした!
最後まで読んでいただきましてありがとうございました!

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